LINK Vol.10

2004.4.25(sun)
Shibuya Eggman
LIVE
■FilterFish
■soyuz project
■NOBOTTOM! (底抜けAIR-LINE)
■DELUA ANTI NORM
■LOVE FREEDOM & Far Eastern Sublime

VJ
■CYCLE
■山口淳二
■忍丸
■R-A
■DIGILLA(Takager)
DJ
■KEI

※掲載されている写真及び、データの無断使用、無断転載を禁じます


LINK Vol.10 EVENT REPORT
■OPENING

ついに10回目を迎えた「LINK」。ひとつの節目を感じさせる、10という数字にふさわしく、今回のLINKは、また新たなイベントの可能性と方向性を感じさせるものとなっていた。なにしろ、出演ユニットを見ただけでも、何やら今迄とは違う趣きが漂ってくるのだが、はたして…?

 

会場は、今回が初めてとなるEggman。フロアが円形に近いのと、ステージとの距離が近いのとで、全体にとても一体感のある雰囲気だ。 ステージ背後の黒いカーテンに映像がうっすらと映し出されているのも、いつもは違った雰囲気で面白い。おのずと気分も一新して、これから始まるライブへの期待が高まっていった。


LIVE:LOVE FREEDOM / VJ:DIGILLA

フロアでライブのスタートを待つうちに、ステージの紗幕が一気に引かれ、1番目のLOVE FREEDOMのスタート!1曲目からとばしまくりの熱いライブは今日も健在だ。今回は、サポートメンバーとして、Shell:bulletのYousukeとKunihikoによる新ユニット「Far Eastern Sublime」が参加しており、いつもとはひと味違った編成とサウンドが新鮮に感じられる。

始めのうちはまだ疎らだったオーディエンスも、ライブが進むにつれ彼らの熱いステージングに引きこまれてゆき、踊るオーディエンスの数が増えていく。VJ DIGGILAによるアクティヴな映像も相乗効果となって、トップバッターにふさわしく一気に駆け抜けるような、爽快感のあるステージだった。
 
LIVE:DELUA ANTI NORM / VJ:R-A

LINK初登場の、「DELUA ANTI NORM」。DJ.KEIも共にステージに立ち、スタートしたのだが、一転して、今度はぐっとシックな仕様のライブである。冒頭は、美しいピアノサウンドやアシッドジャズなど、どこか「大人」な雰囲気。ライトなノリの楽曲が心地よく、R-Aによる映像もモノクロを中心としたスタイリッシュなもの。

その心地よさにゆったりと浸っていると…中盤から後半に向かうにつれて、サウンドは徐々にテンポアップ! 映像も、徐々に色彩を強め始め、いつしかフロアはかなりのノリに包まれていた。ラストはノリノリのトランスでしめくくり、ライブが終わるころには何だか、クラブで深夜まで踊った後のような気分になってしまった?
LIVE:FilterFish / VJ:CYCLE

続いては、新ユニット「Filter Fish」。今回の出演ユニットに、お馴染みの名前がない…?と思っていたら、このようなプロジェクトがスタートしていたのだ!「VOMOS」「CUBLIC.」「Cold+Sleep」の、メンバーすべてがフロントマンという豪華なユニット。サウンドも、それぞれのよさを存分に発揮しつつも、何故かひとつのユニットとしてのまとまりを感じさせてしまう…というLINKならではのスペシャルプロジェクトだ。 そんな彼らの初のライブとなる今回だったのだが、印象はとにかく「楽しい!」に尽きる。

ポップなテクノサウンドや、ギターばりばりのハードチューン、ドラムンベースが心地よいインスト…と、かなりバラエティに富んだ楽曲揃いながら、すべてに共通して流れているHappyな雰囲気がとにかく楽しくて仕方ない気分にさせてくれるのだ。初ライブということで、まだ荒削りな部分は見られたが、CYCLEのビビッドな映像とも抜群のマッチングを見せており、サウンド面でも視覚的な面でも、すごく沢山の可能性を感じさせるユニットであることがしっかりと感じられた。その未知なる部分は、活動を重ねるにつれ徐々に明らかになるのだろうが、とにかく今後に期待大、要チェックの注目株だ。

LIVE:NOBOTTOM! / VJ:忍丸

今回の目玉のひとつ、初登場の「NOBOTTOM!」はエンターテイメントの要素をこれでもか!という程盛り込んだ最高に楽しいライブを見せてくれた。サウンドはコテコテのピコピコで、普通の人が抱くいわゆる「テクノ」のイメージなのだが、あの吉●三の名曲をカバーした「I'll go to Tokyo」や、青森のあの有名祭りを歌った「サンバジャネイヨネブタダヨ」など、溢れる日本魂が、ライブのそこここに噴出している。

ジェットコースターのようなサウンド展開に加えて、パフォーマンスも盛り沢山。オーディエンスも一緒になって思いきり遊べてしまう楽しさは最高の一言につきる。 音・歌詞・映像・パフォーマンスとすべてに対するこだわりが強烈なキャラクターと融合して、破壊力抜群のライブを創り上げている。ほかにも、ゲストDJの特急氏が形態模写合戦(?)「ニンポウ大作戦」に参加するなど、笑い所満載で、息をつく暇もないほどだった。

LIVE:soyuzproject / 山口淳二

ラストは「soyuzproject」。ここでガラリと一転して、正統派デジタルミュージックの真髄である彼らのライブを持って来てしまうあたりに、LINKの多様性の真骨頂があるのかもしれない? ともすれば節操がなくなってしまいそうな強引な展開…と思わせつつも、イベントとしての雰囲気は決して壊さない絶妙の匙加減。それはもちろん出演ユニットそれぞれの、確固たる個性と力量あってのことなのだが、やはりこれはLINKならではの見せ方といえよう。
そして今夜のトリのライブは、最高のサウンドでしめくくられることとなった!

全体的にことさらノリを煽るような曲調ではないのに、気付くとすっかりサウンドの虜になっており、思いきり踊ってしまっているsoyuzのライブ。人間の呼吸のリズムにぴったりハマっているのだろうか?音楽にノらされているというよりは、音とシンクロしている…そんな気分にさせてくれる。音質も抜群にハイクオリティで、鳴っている音色がどれもくっきりとした輪郭を持っていながらも、突出しすぎることなく調和している。ノる楽しさと、音を味わう心地よさの両方を兼ね備えている、希有なバランスを持ったユニットであることを改めて感じた。


終わってみれば、まさにひとつの「節目」とこれからのLINKの向かう先を表したようなイベントであったと感じる。テクノの多様性と可能性を、ひとつのイベントに見事に現出した今回のラインナップは、想像をはるかに上回り、刺激的で楽しいものだった。今迄も、常に新しいイベントの見せ方を追求して来たLINKであるが、オーディエンスの期待をいい意味で裏切り続けていくのは、言うまでも無く困難な作業に違いない。しかし、ここに集約されたひとつの「カタチ」がLINKの目指してきたものを示してくれている。

常に先を見続けるイベントとして、その場にいるすべての人が楽しめるオープンな空間として…これからのLINKが、一層楽しみになった今回のVol.10だった。

さて、次回のLINKは夏になるのだが、予定を見ると、いつものLINKだけではなく何やら色々予定されているようである。おそらく、かなり盛り沢山の熱い夏になるのだろう。いまから心の準備をしておく必要がありそうだ…?

2004.4.25(sun)
Shibuya Eggman
organized by VOMOS
thanks to.... all staff  all audience

text:F

おまけ>
●LINK Vol.10 写真館